「グアムの定点観察~2018年」

2018.02.13発行 Vol.312
毎年この時期に当社主催でグアムでの経営計画の策定合宿を行っています。今年は30名強の経営者、経営幹部にお集まりいただきました。毎年同じ時期に同じところに行くので、定点観察をもう10年以上続けています。

今年まず、気づいたことは、夕方にビーチを散歩するのですが、ビーチにいる人の数が普段よりも3分の1くらい少ないと感じたことです。数日ビーチを歩きましたが、やはり北朝鮮のミサイルの脅威の影響か、とくに日本人が少ないと感じました。

来る時には成田空港からユナイテッド航空を使ってグアムに来たのですが、そのカウンターの方と話していると「団体客が少ない」とおっしゃっていました。修学旅行や業界団体などの集まりは、やはり来にくいということでしょう。その分、キャンペーンを行っていて、大学生の卒業旅行などの勧誘を強化しているということです。これまで就航していたデルタ航空はグアムへの運航を中止し、ユナイテッド航空も今後は機材を小さくする計画があるとのことでした。日本人が減っているということとも関係するのでしょうが、韓国人観光客のプレゼンスが多いとも感じます。

一方、例年なら夕方になると基地に帰還する米軍の戦闘機や爆撃機の轟音をかなりの回数聞くのですが、今回は、その回数が少ないと思いました。理由は不明です。

もうひとつ感じたことは、米国の不動産市況は結構良いのではないかということです。タモン湾という観光の中心地では、新しいコンドミニアムの建設が始まっていました。また、私たちが泊まっている日航ホテルの隣地では、これは昨年からの続きですが、ホテルと思われる建物の建設が進んでいます。こちらはスローペースなので、日本の建設会社が建設を行っているものの、昨年からの進捗はそれほどではありませんが、それでも建設は進んでいるように思えます。

以前にも書きましたが、グアムは米国の準州で、米国から見れば辺境です。辺境部はおうおうにして、中心部のエネルギーの度合いを測るのにもってこいだと私は思っています。景気が悪くなる時は辺境から起こりがちです。一方、良くなるのは最後です。グアムのこの不動産の状況は、株式市場の大きな調整が起こっているものの、今のところはまだ米国経済全体にエネルギーがあるということではないでしょうか。

最後に、今回久しぶりにユナイテッド航空に乗りました。ずっと日本の航空会社を使っていたのですが、ひとつ驚いたことがあります。それは、飛行機に乗ると必ずある緊急避難のためのビデオです。それが結構面白いのです。まじめな避難の説明をするビデオが普通でしょうが、ユナイテッドのものは世界各地の風景を織り込みながら、それぞれの地域の雰囲気を出して、例えば、インドならタージマハルの映像やインドのダンスなどを織り込みながら、避難の説明をしているのです。もう一度見たいと思うくらいのものでした。やはり、同じものをずっと使ったり、同じことを繰り返していると発想が固定化されるのだなと反省した次第です。


【小宮 一慶】