-外山 滋比古
「思考の整理学」などで有名な外山滋比古さんの言葉です。
おどろく心、皆さんのなかにはちゃんと残っていますか?子供のころには皆持っていたはずの心です。
大人になると、ああそれは知っている、と見たようなこと、見たような風景に当てはめて物ごとを見てしまいがちです。色々なことを経験して分かっているつもりで、それが大人の振る舞いだと思う気持ちで、多くのことを既知のこととして流してしまう。
でも、本当にそれはすでに知っていること、見たことがあることなのでしょうか。
下記に外山さんが述べられている言葉を抜粋します。
発見するには、成心があってはならない。何とか発見してやろうというような緊張があってはならない。 かたくなな心ではだめである。心を半ば空しくしている必要がある。 純真で、素直でなくてはならない。ものにおどろく心を失わないようにしなくてはならない。目を ふさいで新しいものを発見しようとしても無理である。 目をあけていても、一つの方向に 釘づけされていては充分に見ていることにはならない。
出典:『ライフワークの思想』
成心とは、あらかじめこうだろうと思い定めている心、先入観、のことだそうです。
先入観もなく、何か気合いで意気込んでいてもだめで、素直であることが、新しいことを発見するには大切だということです。
仕事においても、お客さまのことについてなにかハッと気づくこと、仲間の意外な一面に気付くことなど、柔らかい素直な視点を持っていることがとても大事になると思います。
人を惹きつける、新しい仕事を生む人はこういう方が多いとも感じます。
年齢や経験に関係なく、「おどろく心」をずっと持ち続ける人でありたいものです。
意識的に、先入観のフィルターを外して、目の前の景色を見てみませんか。