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AIが「徳」を持つことができるか

知恵のバトン
2021.10.12

 「AIが「徳」を持つことができるか。」
 先日参加したセミナーでそんな問いがありました。例えば、AIが何かミスをしたとして「私の不徳の致すところです」と言ったところで誰も納得しないでしょう。「ミスしたら、そのセリフを言う」と学習した結果に過ぎないからです。その意味では、人間が言ったとしても納得できるかどうかは微妙です。徳を積んでいない人が「不徳の致すところ」と言ったところで、反感を買うだけです。

 

 「人間として一番尊いものは徳である」これは、松下幸之助さんのことばです。「武力・金力・権力、あるいは知力だけに頼っていては、本当に人を動かすことはできない。なんといっても根本的に大事なのは、徳、人徳である。それを持って、ついていこうと思わせることだ」とおっしゃっています。

 

 力は自分の努力で身に着けることができます。もちろん、それを否定するわけではありません。ただ、役に立たない力は自己満足にすぎません。役に立つ力を持っていても「この人には頼りたくない」と思われたら意味がありません。単なる能力だけでなく、人間性を磨いて、信頼されるよう努力すべきということでしょう。

 

 「信頼」と似ている言葉に「信用」があります。二つの違いは、人どうしの関係性です。「信頼関係」とは言いますが「信用関係」とは言いません。AIの出す「答え」を「信用」することはできます。その答えが役に立つものかどうか評価した結果が「信用」です。しかし、それだけでは信頼関係は生まれません。意見を求められて、真摯に答えたり、親身になって考えたり、気持ちを受け止めたりできるかどうか。その上で、「答え」を提案して、また語りあう。そうした関係性が持てる相手を、私たちは信頼するのです。そのためには、誰かの役に立とう自ら思う心が必要です。AIには、この心がありません。AIと違って、私たちは感情を持ち、そして、誰かの役に立とうとすることに幸せを感じます。

 

 「誰かのために」というと、自己犠牲のようにとらえられがちです。しかし、自己犠牲では続きません。誰かへの貢献を幸せだと感じるからこそ続けられるのです。そのようにして信頼関係を築くことが徳を積むということだと思います。そして、その積み重ねによって、適切な「得」も得られるのではないでしょうか。


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