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横浜市長選と来るべき総選挙、日本経済の先行き

2021.08.24発行 Vol.397

菅政権の命運を占うという意味で大変注目された横浜市長選が、立憲民主党が推薦した山中氏の圧勝で終わりました。菅首相が全面的にバックアップしていた小此木氏が惨敗したわけですが、小此木氏に反対というよりは、菅政権や自民党政権への反対が、無党派層の大きな支持を受けた山中新市長誕生へと導いたのだと考えられます。

 

横浜市民は、来るべき衆院選挙という「レンズ」を通して今回の市長選挙に投票したという意見もあり、それならば自民党にとっては大問題です。

 

今回の市長選では、IR(統合型リゾートという名のバクチ場)の問題も争われましたが、トップを争った二人は、どちらもIR反対という立場だったので、結局は菅政権や自民党に対する批判が大きく影響したと考えられます。立憲民主党への期待などというものもほとんどなかったと思います。とくに菅政権のコロナ対策については、国民全体で見ても非常に不満が大きく、それが市長選に反映されたと言えるでしょう。

 

今後、パラリンピックを経て、自民党総裁選、総選挙へと進んでいくものと考えられますが、私がもうひとつとても心配しているのが日本経済の今後です。

 

夏前くらいまでは、ワクチンの接種も進み、秋以降は経済活動が活発になり、景気は急回復というシナリオを描いていたエコノミストは多かったと思います。私もその一人でした。これは、根拠なくそう言っていたのではなく、ワクチン接種が進んだ米国や中国は4四半期以上景気が比較的力強く回復し、ワクチン接種は比較的進んでいたものの、ウイルス蔓延が収まらずロックダウンを繰り返していた欧州も、直近の4-6月期はユーロ圏全体で年率8%を超す景気拡大となっています。このことを考えれば、ワクチン接種がこれらの国々に遅れていた日本も、周回遅れながら、7-9月期あたりからこれらの国々と同様の回復軌道に乗れるものと期待していたからです。

 

しかしデルタ株という変異ウイルスがシナリオを一変させました。欧米では、ワクチン接種が進んでいるものの、再び感染が拡大しています。しかし、接種率が高いこともあり、経済活動の規制は、今のところ一部を除いてはそれほど行っていません。

 

しかし、ワクチン接種が遅れている日本では、これからまさに経済回復という時点で、また自粛を延長し、経済活動を規制せざるを得ない状況になっています。それが国民の不満を増長しているのです。

 

コロナの蔓延に対し、国民にある程度の自制を求めることは仕方のないことだとは思いますが、国民が納得していないのは、ワクチン接種が欧米諸国に比べ非常に遅れたにもかかわらずその説明が一切されないことに加え、実効性のある政策が打てていないことです。結果が出ていないのです。感染者が増えたら、緊急事態宣言やまん延等防止等特別措置を発出し、飲食店への酒類の提供自粛や営業時間の短縮を求めるというやり方は、これまでも何度もやってきたことです。それでは、感染者数の増加を抑えきれなくなっていることは、東京だけでなく、全国の感染者数を見れば明らかなのに政策を変えないことへの不満です。もちろん、経済活動も活性化できていません。

 

つまり、「バカの一つ覚え」のような対策だけを行い、デルタ株の蔓延もありそれが全く機能していないのですが、他の方策は何も出てきません。結果が出ないダメ社長が、それでも従来と同じことを繰り返しているのと同じです。これまでの教訓が全く生きていないのです。反省していないからです。これでは国民にそっぽを向かれるのも当然です。

 

国民はとても敏感です。お客さまと同じです。自民党や菅内閣は今回の横浜市長選でそのことを痛感したはずですが、国民の怒りや不満を十分に理解しないと、総選挙も横浜市長選のようになりかねませんね。

 

小宮 一慶


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