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社内飲み会・社員旅行で一体感を取り戻す

時事トピック
2024.09.26

アマゾン・ドット・コムが20251月から世界の社員に原則週5日出社を義務にするという報道がありました。アンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)は社員同士が学び合ったり新たなアイデアを生み出すためには在宅勤務ではなく出社が効果的だと説明しています。また、週5日出社で「企業文化」を強固にすることが狙いだそうです。

コロナ禍以降、在宅勤務を導入する企業が増えました。当初は在宅勤務をするためのルールやインフラの問題で苦労することは多かったと思いますが、体制が整えば意外と在宅でも問題なく仕事ができることを実感できたと思います。当初はそもそも通勤も出社も不要なものだったという風潮がありましたが、在宅勤務が長期化することで前述のような様々な弊害が見えてきました。

この当時、通勤や出社と共に不要だったと言われ、無くなっていたのが社内飲み会や社員旅行のようなイベントです。元々イベントが好きではないという方も一定数居ましたし、企画や費用の負担も大きいのでコロナ拡大防止という大義名分の旗印の中で多くのイベントが無くなっていきました。このようなイベントが無くなり、時間も気も遣う面倒なことが減ったと喜んでいた人は多かったでしょう。

しかし、在宅勤務と同様、イベントが無くなったことの弊害がここ数年で出てきていると感じています。それは何かというと、組織としての一体感が失われていることです。私の顧問先のお客様でもコロナ禍以降、何となく以前ほど社員の関係が良くない、コミュニケーションの齟齬がある、組織が縦割りな感じになっているなどの違和感を覚えることが多くなっていました。当初は時代の流れなのか?属人的な問題なのか?気のせいか?などと思っていましたが、どうやら違う気がしてきました。

根本にあるのは、お互いの価値観や考えていることを理解できなくなってきており、相互理解が足りないということです。同じ組織の仲間がどのような人なのかが分からないとそれが不安感に繋がり、ちょっとしたことで不信感に繋がります。
これまでは社内イベントで業務と離れて交流することで相手のことを理解し、安心感を持って仕事をすることができ、それが組織の一体感に繋がっていた部分があったと思います。ここ最近では顧問先企業ではコロナ禍で消滅したイベントを積極的に復活させることを促しています。そのような企業では、じわじわと社内の雰囲気が改善されてきています。

コミュニケーションは「意味」と「意識」の二つがあると言われています。「意味」は何をどうして欲しいというようなメールのような文章でも伝わるもの。「意識」は心に訴えかける気持ちの部分です。
アマゾンの出勤もそうですが、リアルに会って言葉を交わすことで「意識」が伝わります。もしコロナ禍以降、社内の雰囲気が良くないと感じているのであれば、「意識」を共有するために社内イベントを積極的に実施されてみたらどうでしょうか。


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