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会社の歴史を振り返る機会を持つ

経営のヒント
2025.02.26

皆さんの会社の社員は自社の歴史をどれだけ知っていますか?

私は現実主義で過去を気にしない性格のためか、もともと歴史に対する関心が高くありません。受験科目も社会の中で実用的だと思った地理を選択していました。恥ずかしながら大河ドラマも最後まで見たことはありません。

しかしそんな私も最近は多少なりとも歴史に興味を持つようになってきました。そのきっかけは同僚のコンサルタントの影響です。弊社には私がこれまでの人生で出会ったことのないレベルの『歴史オタク』のコンサルタントが複数在籍しています。飲みに行くと歴史に疎い私にも時代背景やストーリーを分かりやすく説明してくれるので、それを通じて少しずつ歴史の面白さを理解できるようになってきました。

そんな中、そのコンサルタントがお客さまの経営計画を策定する際に会社の歴史を振り返るというワークを実施しているという話を聞きました。その内容に興味を持ったので早速、私が定期的に研修を実施している複数の企業でそのテーマで研修を実施してみました。事前に会社の歴史を調べてもらい、『過去にうまくいったこと・その理由』、『うまくいかなかったこと・どのように乗り越えたのか』という設問を設け、意見交換をしてもらいました。
実際にまとめた内容を発表してもらうと、会社の中核にいる社員でも初めて聞くような歴史もあり、生き字引のような存在の社員に多くの質問が出ていました。
今では順調にいっている事業も多くの苦労の上に成り立っていること、リスクを取って大きな変革をしたからこそ成長できたことなど、そのような歴史があったからこそ今があるということを実感することができました。
この研修をして感じたことは、歴史を振り返ることで会社としてのアイデンティティやその会社らしさを改めて明確にすることができたということです。

昨今はテレワークの機会が増え、リアルで会う機会がコロナ前と比較して減っています。リアルに会う機会が減ることで、従業員の帰属意識も一体感も弱まっている気がします。自社のアイデンティティを明確にし、会社としての一体感を高めるためにも、会社の歴史を振り返る機会を設定することは有意義だと思います。また社歴の浅い中途社員に組織文化を受け入れてもらうためにも、その背景にある歴史を知ってもらうことは大切だと思います。

経営計画を立てる際にも“今後自分たちはどこに行くのか”という将来のビジョンを明確にするだけでなく、“自分たちはどこから来たのか”という過去の視点を加えることで一気に全体のストーリーにオリジナリティが生まれます。自分たちらしい経営計画を作る上でも会社の歴史を振り返ることには意味があると思います。

“歴史を忘れた民族は滅びる”という言葉もありますが、個人的にも改めて歴史を学ぶ重要性を感じています。


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