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総選挙に思う

小宮一慶のモノの見方・考え方
2026.01.26

1月23日に衆議院が解散され、27日公示、2月8日に投開票が行われます。今回の衆議院選に関して私が感じたことを述べます。

私が一番気になったのが、解散そのものの時期です。早過ぎるということです。通常なら国会でこれから来年度の一般会計予算の審議を行い、今年度内に成立させるべく活発に議論が行われるべき時期です。その議論の過程で各党の政策もはっきりしますし、何よりもインフレや実質賃金のマイナスが続き国民生活が苦しさを増す中で、それを少しでも早く和らげるべき予算の成立を急ぐべきでした。もちろん、経済面だけではなく、防衛や災害対策、教育、社会保障にもすべて予算が必要です。その予算の議論を尽くして、成立させていくのが内閣や国会の大きな役割りであり、使命です。

「経済最優先の政治」、そのために「働いて、働いて・・・」と「働いて」を5回繰り返した高市首相でしたが、働く前に解散を選びました。予算審議を行うためにあと2カ月ほど解散を待つことはできなかったのでしょうか。

「信なくんば立たず」とも首相は言っていましたが、「信」という字は「人」の「言」と書きます。言ったことを守ることが、「信用」の一番の根幹です。「働いて、働いて・・・」は結構なことですが、予算成立などある程度の実績を出してから信を問うべきだと考えます。

野党も、政策の違いを際立たせられないでいます。消費税減税もそうですが、これまで立憲民主党は自民党と激しく対立してきた安保法制についても、公明党と合流するにあたってこれまでの考えを180度転換し、合憲としました。自民党との大きな争点はなくなりました。

そういうこともあり、高市首相は、自身の信任投票的にこの総選挙を国民に印象付けました。高い支持率を背景にそういう発言が出ているのだと考えますが、信任投票は、経済政策や成長戦略などの具体的議論がなされた上で行われるべきもので、人気に対して行われるものではないはずです。国民の生命や生活が懸かっているからです。

今回の総選挙に際して、維新が大阪府知事、大阪市長選を同時に行うと言ったことにも、開いた口がふさがりません。副首都構想を問うということのようですが、あまりにも策を弄し過ぎているように私には見えます。2度にわたり府民に否決された大阪都構想の蒸し返しのために、知事、市長が一旦辞職し、多額の公費を使い選挙を行うのです。それも衆院選と同時選挙で、維新の浮揚も狙うという策略でしょうが、国民や大阪府民を愚弄するのもいい加減にして欲しいと思います。

そもそも副首都構想の議論も国会ではなされていませんし、まして、副首都が大阪と決められたわけでもないのに、信を問うとはどういうことでしょうか。繰り返しますが、2度も大阪府民から否決された大阪都構想を蒸し返すための姑息な策としか考えられません。松下幸之助さんは、策を弄することを嫌い、「しょせん策は策」とおっしゃっています。

いずれにしても、政策的争点のあまりない総選挙と私には映りますが、この国の将来のために、どの党でもかまいませんが、人間的に優れた議員たちが選ばれることを心より願っています。

小宮 一慶

 


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