会社は結局お客さまから選ばれなければ存続することはできません。
何について選ばれるかと言うと、その会社が提供している商品サービスです。これ以外のものはありません。
会社がなんとなくかっこいいから選ばれるといっても、採用に有利なだけであって世の中に貢献するためには商品サービスで選ばれなければ意味がありません。
お客さまはどこで商品サービスを選んでいるのでしょうか。それは会議室ではありません。社長室でもありません。それは現場です。
商品お店であれば、お店の現場、サービスであればサービスを提供する現場においてお客さまはその商品サービスを受けるかどうかということを選んでいるのです。
つまり、お客さまがその商品サービスを選ぶかどうかの瞬間に立ち会えるのは現場にいる人だけなのです。それを日々行っている方たちが現場の方や社員さん達なので、その現場の方や社員さんたちがその商品サービスを選ばれるか選ばれないかの瀬戸際にいながらマーケティングの感度を高めていくということが組織にとって非常に重要なことなのです。
言い換えると、現場の社員さんにはマーケティング感覚を向上させる絶好の機会が日々与えられているとも言えます。
マーケティング感覚とは、お客さまがどのような要素によって商品サービスを選ぶか、またその重み付けをどのように行っているかということに関するアンテナです。
マーケティング感覚については、ある程度、人がものを選ぶ基準(QPSなど)といったものを体系的に理解をして、それをベースにしながら様々な経験を積み重ねていくことが有効です。そのためには、必要な考え方の枠組みや、目の前のことだけではないアンテナの立て方が必要になっていきます。
現場の社員さんのマーケティング感覚を鍛えるためにはどうすればよいでしょうか。
当たり前の話ではありますが、指揮官先頭として経営者や経営陣の皆様がマーケティング感覚を鍛える事について率先をしていただきたいです。
その上で、社員さんや現場の方には第二回の経営実践セミナーで説明をさせていただくQPSシートのような、考え方を整理する枠組みを理解をしてもらう必要があります。
自分の会社の商品サービスだけに目が行っているようではマーケティング感覚は身に付きません。なぜならばお客さまの視点に立ったQPSで検討する必要があるからです。
またそれだけでも足りずに競合他社や代替品についてのQPSの水準についても比較をする癖を持ってほしいのです。3Cという考え方(お客さまCustomer:自社Company:競合Competitor)とQPSを合わせた視点を持つということです。
そのような考え方の土台を作った上で、世の中売れている商品・サービスや感動した体験等を積み重ねてQPSに落とし込んで考えていくことの積み重ねをしていくことです。これは、研修や定例MTGなどで行っても良いかと思います。私はこれがマーケティング感覚を鍛えるための正しい努力の積み重ねに該当すると考えています。
今年から、弊社でも「QPS勉強会」というものを始めました。来年からシリーズ化して行っていく予定です。この勉強会については経営者・経営陣の方を中心とした指揮官先頭のきっかけになるような勉強会です。このような勉強会も含めて、そこから社員さんへマーケティング感覚を上げていく文化を伝播させていっていただければ会社の商品サービスが磨かれていき、より選ばれる会社になっていくものと思います。そのような成功を実現するお手伝いを微力ながらできれば、我々としてもうれしく思います。