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我が社ではイノベーションのために何をしているか

知恵のバトン
2021.01.12

“「我が社ではイノベーションのために何をしているか」との問いこそ、トップが組織内のあらゆる人間に尋ねるべきものである。”とかの有名なピーター・ドラッカーが言っています。組織におけるイノベーションは勝手に起きるものではなく、イノベーションが起きる仕組みやイノベーションの起きやすい社風を作るマネジメントがあってこそ起きるものです。実際これまで多くの企業を見てきましたが、ほとんどの企業でイノベーションの重要性を感じながらも、既存の事業のことで手一杯となっており、イノベーションのために時間を使えていません。
Googleが行っている取り組みに「20%ルール」というがあります。Googleでは「社員は就業時間の20%を自分の担当外の業務の分野に使わなくてはならない」ということが義務化されているそうです。このような取り組みが自由な社風や柔軟な発想を生み、現在のGoogleの成長を支えていると考えられます。多くの中小企業がGoogleと同じように資源を投入できるとは思いませんが、イノベーションは既存の仕事を必死になってやっていれば起きるものではありません。7つの習慣で言う緊急度は低いが重要度が高い第二領域と位置づけ意識してそのような時間を作り出す必要があります。
またドラッカーはイノベーションを起こすために、イノベーションのための7つの機会をチェックすることが重要だと言っています。7つの機会とは(1)予期せぬこと(予期せぬ成功、予期せぬ失敗、予期せぬ変化)、(2)産業構造の変化と地域間格差(産業構造、顧客、顧客価値、技術)、(3)ギャップの存在(認識、矛盾、顧客ニーズ、プロセス)、(4)ニーズの変化(プロセス・ニーズ、技術ニーズ)、(5)人口の変化(高齢化、所得分布、都市化、グローバル化、労働力構成)、(6)認識の変化、(7)新しい知識(発明、既存の知識の応用)です。コロナ禍で世の中が変化している今だからこそ、様々なところでこの7つの機会が生まれているはずです。
将来、今回のコロナ禍が我が社衰退のきっかけになったと言っているか、急成長のきっかけになったと言っているかは、コロナ禍がもたらした変化から機会を見いだせるかどうかだと思います。緊急事態宣言発令の中、外出する機会も減ると思いますのでドラッカーの言っているイノベーションのための7つの機会を自社に当てはめ社員を交えてブレーンストーミングなどしてみてはいかがでしょうか。

【平野 薫】


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