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雑草という草はない

今週の「言葉」
2024.07.11

生物学者でもあった昭和天皇の言葉です。「どんな植物でもみな名前があって、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる」とおっしゃっています。

この言葉と関連するのですが、私は、時々お客さまにこんな問いを投げかけます。
「人は育つものですか? それとも育てるものですか?」

育つ奴は育つし、育たない奴は育たない。
いやいや、指導をして一人前に育てるのが上司の仕事でしょう。

…など、様々な意見が出てきます。前者は、多くの上司の本音かもしれないです。「結局のところ」という言葉がついたりもします。後者の考え方はとても大切です。私たちは、知らないことはできません。だから教えるわけです。ただ、自ら学んでほしいとも思います。その結果「結局のところ、育つ奴は…」という話が出てくるようにも思います。

そこで、少々ずるい結論をお伝えすることになります。
それは「人は、育つようにするものだ」というものです。

植物と違って私たちには「意思」があります。植物と同じように一人ひとり名前があって、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいますが、私たちは「社会」を形成しています。言い換えると、私たちには意思があって、他者との関係のなかで生活しています。ゆえに、互いにより良く生きていくための「仕事」が求められます。これには、一人ひとりのやり方で応えられるはずです。意思がある私たちは、それぞれの強みを自ら発揮できるし、その場を得ることで「育つ」のです。

リーダーに求められるのは、個々の強みを活かすために環境を整えることです。植物も環境が整わないと育ちません。日当たりや水分、栄養素が必要です。「雑草」というのは、環境を整えず、「雑」に扱うから「雑草」と呼んでいるのにすぎません。植物が雑に生きているわけではないのです。

仕事にも「雑用」と呼ばれるものがあります。意思を持って取り組めば、その雑用は「仕事」になるはずです。その意味で「雑用」なんていうものはないということになります。「雑」に仕事を与えるから「雑用」になってしまうのです。


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