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他流試合で人材を育成する

経営のヒント
2024.10.09

先日、私が顧問をしているお客さまを中心に、3社で経営幹部の合同研修を実施しました。

3社は同業で、それぞれの地域に根差した活動を行っている企業です。元々経営者同士が知り合いでいずれ経営者だけでなく経営幹部同士で交流の場を持ちたいと話していたことが2年ほど前に実現し、そこから定期的に実施しています。今回の実施で4回目になりますが、人材育成や採用、新規事業、成長戦略など毎回テーマを変えて各社の取り組みを発表し意見交換をしています。
経営者の信頼関係ができている企業同士なのでギブ&ギブの姿勢で内部情報も惜しみなく公開しています。同業なだけに、すぐに自社に取り入れられる取り組みが多く、実際に教育制度や協力業者の活用方法などそれぞれ自社に活かすことができています。最近では各社の幹部同士の関係も深まってきており、新しく施行された法律への実務対応や仕入先情報など現在ではメンバー同士が直接情報交換をするようにもなりました。今回も採用が課題という企業があったので、採用が上手くいっている会社と採用担当者同士がオンラインで情報交換をするということが決まりました。
開催エリアは毎回持ち回りにしており、それぞれの地域は飛行機や新幹線で移動するような遠方地です。この研修で初めてその地域に行ったという方がほとんどのため、日本の色んな場所を訪問し見聞を広めるきっかけにもなっています。

この研修は、成功事例を参考にして自社の取り組みに活かすということが当初の目的でしたが、最近ではそれ以外の効果も感じてきています。それは参加メンバーの間で切磋琢磨の雰囲気が生まれてきていることです。今回、研修後の懇親会場である幹部が「他の会社であんなに凄いことをやっているからうちの会社も負けていられません、次回までに絶対に今の取り組みで成果を挙げてみせます!」ということを熱く語っていました。同じような境遇で頑張っている仲間から大いに刺激を受けていること実感しました。

今回参加した企業では個別に研修をしているお客さまも含まれています。個別企業での研修は社内の関係性を深めたり、社内の問題点を深掘りしたりという点では非常に有意義だと思います。しかし、いつも同じようなメンバーだと、どうしても慣れやマンネリ感が出てきてしまいます。そのため時には他の企業のメンバーと接点を持つことで刺激を感じてもらうことが大事だと思います。しかもただ交流してお酒を飲むというだけでなく、しっかり仕事の内容について深掘りするという場のセッティングが必要です。

スポーツの世界でも同じメンバーとの練習だけでは、気づきが少なく成長スピードも鈍化してきます。それと同じで仕事でも他流試合をして人材を育成し、組織を活性化させていくべきではないでしょうか。


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