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今年の夏の暑さ対策に向けて検討は進んでいますか?

時事トピック
2026.03.05

少しずつ暖かい日がちらほらと増え、春が近づいてきていることを感じる今日この頃ですが、思い返してみると、昨年は10月中旬くらいまで、30度以上に気温が上がる日もあり、本当に暑い日が続いた夏でした。その中で、私の取引先さんを含めて、暑さ対策に苦慮されている企業が多いと感じました。そこで今回は、今年の暑さ対策に向けての検討の参考となる情報を提供させて頂ければと思います。

■今年の夏はどうなる?
2025年の夏がどのくらい暑かったのかを振り返ってみると、

・8月5日に群馬県伊勢崎市で観測された41.8℃が国内最高気温の新記録
・6〜8月の日本の平均気温は観測史上最高(平年より2.36℃高い)
・全国914地点のうち、132地点で過去最高気温を記録
・東京都心では、8月18日から27日まで35℃以上の猛暑日が10日連続で観測され観測史上最長記録を更新

と、数々の記録が更新され、これまでの中で最も暑かったことがわかります。

気象庁は、2026年の夏は全国的に平年より気温が高くなる可能性が高いと予測しています。その背景には、以下の要因が考えられます。

▼ラニーニャ現象後の夏の傾向
冬に発生したラニーニャ現象(太平洋赤道域の海面水温が、通常よりも低い状態が続く現象)に近い状態は解消しますが、海面水温は太平洋熱帯域の西部で高い状態が続くことで、上空の偏西風は日本付近から日本の東海上中心に平年より北を流れ、全国的に暖かい空気に覆われやすくなります。

▼2つの高気圧
日本の夏を暑くする「太平洋高気圧」と、上空の「チベット高気圧」が共に日本付近で勢力を強め、重なり合うように張り出すと、いわゆる”二階建て”の高気圧となり、記録的な猛暑をもたらします。近年、このパターンが増加しています。

▼地球温暖化の影響
最も根本的な要因として、地球温暖化によるベース気温の上昇があります。これにより「平年並み」の気温自体が昔に比べて高くなっており、猛暑日(最高気温35℃以上)が観測されやすくなっています。

■企業が講じている暑さ対策とは?
それでは、このような猛暑の中、企業はどのような暑さ対策を講じていたのでしょうか?

<空調>
局所的に温度を下げるスポットクーラーや業務用の大型扇風機。エアコンと相性が良く、併用することで工場全体に冷気を広げられます。

<空調服・冷却ベスト>
ファンを内蔵した空調服は、かなり普及が進み、至る所で見ることが増えましたね。冷却ベストはベストの内部に保冷剤を入れて体を冷やすもので直接身体を冷やせるため、猛暑日の暑さ対策に便利なアイテム。

<遮熱塗料>
太陽光に含まれる赤外線を反射する効果があり、工場の屋根が吸収する熱量を抑えられます。

<遮熱シート>
遮熱とは、太陽からの熱の侵入を防ぐことで、室外から入ってくる太陽熱(輻射熱)を反射させたり、遮ったりすることで、夏場の冷房効果を高めるものです。

しかしながら、私の取引先には工場を持っている企業も多いのですが、昨年の夏は上記のような対策を講じても、なかなか効果が出ず、あきらめムードすら漂っている状況です。

■おすすめの企業 ~スペースクール~
そうした中、私が見つけた暑さ対策のおすすめ企業があります。それは「スペースクール」という企業です。暑さ対策の特殊なフィルムを生産している素材メーカーで、まずはその実績をご紹介したいと思います。

<スペースクールの実績>
▼本田技研工業
寄居工場の建屋間通路の外壁及び屋根へスペースクールのフィルムを施工し、施工エリアと非施工エリアにて天井内部の温度を計測。その結果、空調が稼働していない状態で1日の最高気温の時間帯にて天井内部の温度を約15℃低下させることを実現。

▼大阪ガス
大阪ガスエネルギー技術研究所にて計測(計測時の周囲気温は約35℃)。2020年夏の実証実験において、直射日光が当たった状態で、スペースクールのフィルムの表面温度が外気温より最大約6℃*低くなったことを確認。

▼静岡県内の養豚農家
保有する豚舎の屋根にスペースクールのフィルムを設置。近年の夏場の猛暑影響により、肥育豚の受胎率や増体が不調で出荷頭数が減少するという「暑熱被害」が増えています。その低減の実証実験を行なったところ、以下の結果となりました。
表面温度の比較:未施工部分67.1℃⇒施工部分33.4℃となり、ー33℃以上の温度差が確認され、出荷日齢は25日短縮することができました。

その他の事例はこちら⇒ https://spacecool.jp/#about

これまでの暑さ対策に比べると、劇的な効果を上げていることがわかります。

■スペースクールの方法・原理 ~放射冷却~
スペースクールが注目したのは、自然界に存在する放射冷却現象。放射冷却とは、物体が周囲に熱を放射して冷える現象のことを言います。地表付近の温度が急激に下がることで、霜が降りたり、植物が凍結したりすることがありますが、これも放射冷却による影響です。

スペースクールは、放射冷却現象を応用し、
1.太陽光からの熱を反射して熱吸収を抑える
2.熱を赤外線に変換して宇宙空間に放射する
という、2つの機能を高効率で両立することを実現。世界最高レベルの放射冷却性能を持つ高耐久の光学フィルムを製造することに成功しました。


※ スペースクール 原理

その他にも次のような活用がされています。

電子制御盤や空調の室外機の故障率や寿命は、機器周辺の熱に大きく影響されると言われており、スペースクールのフィルムを施工することで、電子制御盤内部の温度を約ー10℃低下させたり、空調の室外機にマグネットシート型のフィルムを筐体に貼ることで8%の電力使用量の削減を実現したりと効果を発揮しています。その他にも、電車のホームドアも近年の暑さによって誤作動を起こす可能性があり、JR東日本では、ホームドアにスペースクールのフィルムの施工を一部進めています。

大阪万博では「ガスパビリオン おばけワンダーランド」の外膜材として採用され、その涼しさを体感された方もいるかもしれません。

※スペースクール ガスパビリオン

各社によって、暑さ課題の被害状況はそれぞれだと思います。費用対効果という部分が一番重要かと思いますが、暑さ対策に打ち手がないという企業は一度検討してみてはいかがでしょうか。


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