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経営者の“成長意欲”と異業種交流

経営のヒント
2023.10.20

2023年版中小企業白書が発表されています。副題は「変革の好機を捉えて成長を遂げる中小企業」です。白書では、投資やイノベーションを実現して成長を遂げる上で重要な要素として「戦略」「経営者」「内部資源・体制」に着目し、アンケート調査を基にした分析がなされております。ご興味のある方はご覧ください。

外部リンク:https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2023/PDF/chusho.html

本コラムでは要素「経営者」の成長意欲について触れたいと思います。

■経営者仲間との交流は、成長意欲喚起の重要な要素

中小企業の中長期的成長にとって、経営者の「成長意欲」が大事な要素であることは論を待たないと思いますが、白書では「経営者仲間との積極的な交流」による成長意欲の喚起の可能性が触れられています。具体的には、「成長意欲が高まった」と回答した経営者の8割以上が「第三者との交流」を挙げ(第2-1-27図)、うち、交流相手として「経営者仲間」としたのが56割です(第2-1-28図)。

「他の経営者から刺激を受ける」ことの重要性が高いことをあらためて感じました。

分析結果の背景には、境遇を同じくする者との交流(悩みの打ち明けなど)というベーシックな欲求もあると思いますが、経営実務という目線では、たとえば、一歩先を進んでいる経営者と交流することで、決断の背中を押される、課題対応策のアイデアを得る、すぐにでも自社に適用可能な具体的な打ち手を入手するなど、さまざまなレベルがあると思います。

どうであれ、自社の経営を一歩前進させる好ましいことだと思います。

■異業種経営者との交流の臨み方

分析では、同業種・異業種とあまり変わらず、「成長意欲が高まることにつながった」とされていますが、同業との差別化やイノベーションによる競争力強化が大事な今、業界団体等でのつながりなど交流機会が比較的多い同業種経営者とは別に、異業種との交流をあらためておすすめしたいと思います。

同業種ですと、対面しているお客様やニーズへの対応方法、商慣習や業務のあり方はある程度似ている一方、異業種では全く異なる考え方ややり方がスタンダードだったりするなど、ゆえに、差別化や革新へのヒントになる部分も大きいと思います。

交流の留意点としては、各社で置かれている経営環境が異なることも踏まえ、個別具体的な打ち手の情報を入手するというよりは、少し抽象度を上げて、経営課題への対応の考え方やアプローチ方法を得ていただきたいと思います。交流相手との対話の中では、状況-対応の考え方-アプローチ方法という3点セットで押さえていただく感じでしょうか。

異業種ゆえになおのこと、ここで「状況」を切り離してしまって、即席に自社適用しようとしても自社にマッチするかどうかは判断が難しいと思います。

 

当社でも経営者様同士が様々にご交流いただける場・仕掛けをご用意しており、結果的に異業種の交流も多いです。すでに多くの方々にご活用いただいておりますが、まだの方も含め、ご自身の成長意欲の維持、もう一段の引き上げを考えておられる方はぜひご参加いただきたいと思います。


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