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推薦図書:「両利きの経営 [二兎を追う]戦略が未来を切り拓く」(チャールズ・Aオライリー、マイケル・L・タッシュマン著)

経営のお役立ち情報
2021.09.24

アメリカのスタンフォード大学院教授のチャールズ・A・オライリー氏と、ハーバード・ビジネススクール教授のマイケル・L・タッシュマン氏の共著です。
企業がイノベーションを起こし、パフォーマンスを高めて行く為には、既存事業における知恵を継続して深掘りし、磨き込んでいく行為(知の深化)と、既存事業の範囲を超えて、新規事業に繋がるニーズや技術等への認知を広げていこうとする行為(知の検索)の両方が必要とし、この両方を実現する経営を「両利きの経営」と呼んでいます。

 

私はコンサルティングにて経営計画書作成のご支援をさせて頂いておりますが、その中で将来のQPS(商品、価格、サービス)や、そのQPS実現に向けたアクションプランを検討させて頂きます。その中では、既存事業の深堀り、磨き込みだけではなく、新規事業の検索が行われますが、そうした検討には本書は非常に参考になると思いました。

 

いくつか、本書の中で示されている考え方やフレームワークについて紹介させて頂きたいと思います。
まず、企業が経済活動を行う「市場」と、企業のヒト・モノ・カネ・ノウハウ等の「組織能力」の二軸で既存・新規を考えた場合、既存「市場」×既存「組織能力」が現在の事業であり、ここは既存事業の深化を行う領域となります。そこから他の領域に広がっていくのが新規事業の検索となりますが、既存事業の深化から新規事業の検索に広がっていくのを本書では「イノベーションストリーム」と読んでいます。

 

スムーズに新規事業の検索に広がっていけばよいですが、なかなかうまく新規事業が展開されないと感じられる経営者の方も多いのではないでしょうか。本書では、その理由の一つとして、既存事業がうまくいっていればうまくいっている程、既存事業による抵抗が大きく、新規事業がうまくいかないと考えており、これを「サクセストラップ」と呼んでいます。既存事業がうまくいっているほど、新規事業の検索や取組みが疎かになりがちなのは、皆さんの肌感覚でも感じられるところではないでしょうか。

 

本書では、この「サクセストラップ」を乗り越えて、新規事業の展開に成功した(失敗したものも含め)事例を豊富に紹介しています。そうした事例を踏まえて、リーダーの求められる役割として以下のような事が上げられています。
①新しい探索事業が新規の競合に対して競争優位に立てるような、既存組織の資産や組織能力を突き止める。
②深化事業から生じる惰性が新しいスタートアップの勢いをそがないように、経営陣が支援し監督する。たとえば、ベンチャーが必要な資源を確保できるようにする。
③新しいベンチャーを正式に切り離して、成熟事業からの邪魔や「支援」なしに、成功に向けて必要な人材、構造、文化を調整できるようにする。

 

①は将来のQPSの検討に、②、③はそのQPSを実現する為のアクションプランの検討の参考となるのではないかなと思います。

もし新規事業の検索、検討に悩まれている経営者様、経営幹部様がいらっしゃいましたら、本書をぜひ一度読まれることをお薦めしたいと思います。


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