人間関係とコミュニケーションの前提について | コンサルタントコラム | 中堅・中小企業向け経営コンサルティングの小宮コンサルタンツ
loginKC会員専用お問い合わせ

コンサルタントコラム

ホームchevron_rightコンサルタントコラムchevron_right人間関係とコミュニケーションの前提について

人間関係とコミュニケーションの前提について

知恵のバトン
2022.07.12

当たり前のことほど、難しいと思うことばかりなのが経営であり人生であるように思います。
今回は人間関係とコミュニケーションについて考えてみたいと思います。

 

特に経営においてミッション・ビジョンの共有や、そこに心から向かいたいとメンバーの方々に思っていただくためにはいくつかのステップがあるように思います。
特にコロナ禍を経て陥りがちなことを自身の実感とともに振り返ってみたいと思います。

 

人間関係の構築と、その関係を深めること、および意識の共有を図ることは
「1.普段からの接点を持つ」こと(またはそれを持とうとする意識の共有)、その上での「2.人間関係の角度をつける」ことと、「3.ゴールに向かう角度をつける」ことの3つが人間関係、コミュニケーションにおいて重要であると実感させられます。
1.普段からの関係の積み重ねがあってこそ、2.人間関係の角度→信頼を深めることやお互いを深く知ること、3.ゴールに向かう角度→ミッションやビジョンの共有やそれに向かう具体的な取り組み(執行でなく経営)につながるということです。
お客さまにおいても自社においても、人間関係においては共通していると感じます。

 

コロナ禍において難しくなっているのは「1.普段からの接点を持つ」を保つことです。
以前は当たり前に、2.3.に進んでいたことも、足踏みをしたり2.人間関係の角度を高めていたはずが、1.の欠乏によって関係が離れてしまうようなことがあります。
よほど人間関係が構築できている方達なのであれば良いのですが、そうでない段階では特にオンラインのコミュニケーションの継続だけで1.が充足できていると思うのは間違いである可能性が高いです。

 

オンラインにおいては、非常にコスト(時間的、心理的なコストも含めて)を低くしてコミュニケーションが取れるようになりました。
とは言え、コストがかからない分足りていない面があることを意識する必要があります。
私自身も、合理的に考えればオンラインで対応できると考えていることも、実はオンラインでは十分ではなかったと言うことを身に染みて実感することが多々あります。
足りなければ、いつからでも反省して積み上げていくだけです。

 

日々のコミニケーションの努力の積み重ねが、そこから先の人間関係の角度につながってくるのだと思います。
今までのキャリアの中でも職場を離れても、コミニケーションを継続できる人、昨日のことのように一緒に働いていたことが実感できる人たちは、2.の人間関係の角度をお互いに高めた人(その先の3も高めた人)であることがほとんどです。
時にぶつかるようなコミュニケーションも、信頼関係があってこそ成り立つものであり、その信頼関係とは1.の先に積み上げた人間関係の角度の賜物です。
関係悪化を恐れて、並行線の当たり障りないコミュニケーションを図るだけではいつまでも関係が深まることはないでしょうし、3.のお互いのゴールに向かう角度をつける関係にも至らないことでしょう。
そこには踏み込む勇気とともに人格・人間観が必要であると考えます。

 

一方で、1.の関係が十分でない中では2.3.には進めません。この当たり前の努力と意識の積み重ねがとても重要であることを改めて様々な場面で認識します。
人格や人間観を学び、身につけることもとても大切なことです。一方で、当たり前のコミュニケーションに対するコストを厭わない姿勢も、コロナ禍において三省してみたいものだと感じます。
コロナの第七波の到来といわれます。しかし、人間関係の見えない波というものも敏感に意識しることが経営において不可欠であると思います。
コロナの波と人間関係の波というものの本当のリスクはいずれにあるのか、状況に応じた判断が求められます。


お問い合わせCONTACT US

コンサルティング、セミナー、KC会員についてなど、
お気軽にご相談ください。