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東京オリンピック・パラリンピックは1年再延期を

小宮一慶のモノの見方・考え方
2021.05.11

東京オリンピックがあと2カ月ほどに迫った中、緊急事態宣言が延長されました。いまのままでオリンピックを開催するのは、コロナウイルスの状況を考えれば危険だと考えます。

安倍前首相は、この東京オリンピックを「コロナに打ち勝ったオリンピック」とすると言っていましたが、このままでは「コロナと妥協したオリンピック」と言われかねません。

現状のワクチンの接種状況では、政府のかなり楽観的な見通しでも、医療関係者と高齢者へのワクチン接種で手いっぱいで、オリンピックに間に合うかも不明です。そして、日本の高齢者は人口の29%程度、医療関係者は合計で480万人、人口の4%程度ですから、政府の予定通り接種が進んでも、オリンピック時には人口の30%を超える程度です。これでは集団免疫はとても望めませんし、変異株の蔓延を考えれば、感染者数も劇的に減っていない可能性もあります。オリンピック・パラリンピック開催のために、外国人客の入場をしないと決めていますが、このままでは無観客の可能性も低くありません。それでは「コロナと妥協した」と言われても仕方がありません。コロナのせいで不参加国もあるかもしれません。

一方、競泳の池江璃花子選手やこれまで血のにじむような練習をしてきた選手たちのことを考えれば、中止はあまりに酷過ぎると思います。当社のお客さまでもオリンピック代表に選ばれた社員さんがいるところがあります。延期でも大変かもしれませんが、中止よりはずっと良いと考えます。

そうしたことを考えれば、この際、オリンピック・パラリンピックをさらに1年延期するのがいいと私は考えます。

皆さんの中には、来年には北京の冬季オリンピックがあり、同年の開催に疑義を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、以前は、夏と冬のオリンピックは同じ年に行われていました。長野で開かれたオリンピックあたりから夏と冬が違う年になったと記憶しています。長野の前にオリンピックが日本で開かれたのは1972年の札幌での冬季オリンピックですが、その年はドイツのミュンヘンで夏のオリンピックが開催されました。同じ年でもさほど問題はないのではないでしょうか。北京とともに「コロナに打ち勝った」ということを象徴するオリンピック・パラリンピックになると思います。その後のパリからまた違う年にすればいいのです。

9月に自民党総裁選、その前後に総選挙ということを考えれば、菅政権や自民党としては是が非でもオリンピック・パラリンピックを今年の夏までに開催し、政権の維持に役立たせたいと考えていると思いますが、政権の思惑のためにせっかくのオリンピック・パラリンピックを不本意なものにしないほうがいいのではないでしょうか。それでなくとも、現政権のリーダーシップには大きな疑問を感じている人も多く、オリンピックを強行したところで政権維持にそれほど役立つとは思われません。

1年延期したとしても開催できない可能性もありますが、ワクチン接種が進んだ国を見ているとその確率は低い気がします。


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