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『ビジョンを持っていますか?』~ビジョンを描くことのできない3つの理由~

経営のヒント
2023.08.22

突然ですが、皆さんはビジョンを持っていますか?それはどのようなものですか?(私がここで言っているビジョンとは「先々の前向きなありたい姿」のことを指しています)

経営者や経営幹部の皆さんと自社の将来について検討している中で「自社のビジョンは?」と伺うと、ぼんやりとしたものしか出てこないということがあります。また、若手社員の方々に「将来どうなりたいですか?どんなビジョンを持っていますか?」と聞いてみると、明確に答えられる人は多くありません。

「なぜ、ビジョンが描けないのか?」
「どうすれば、ビジョンを描けるのか?」

これは、ここ数年の私の命題でもあります。そこで「なぜ、ビジョンが描けないのか?」ということから、「ビジョンを描くための糸口」について考えてみました。

■ビジョンを描くことのできない3つの理由
ビジョンを描くことができないのは、次の3つの理由があると考えています。

ひとつは『知識・情報が足りない』という理由が挙げられます。
幼児教育で有名な「七田式」のしちだ教育研究所では「教育の本質的な意義は『知ること』。知るからこそ関心や好奇心が生まれる。そして、それが夢やこうなりたいという想いを生む」と言っています。
『知識や情報を知る』ということは、関心につながり、その関心から「こうしたい、こうなりたい」という想いが生まれ、ありたい姿が生まれるというつながりです。

次に考えられるのは『経験が足りない』という理由が挙げられます。
経営者の中には、会社を動かしていくために、壁にぶちあたり、失敗をして、その中から成功を掴んできたという方も少なくありません。
一方で、若手社員や幹部社員の方々は、雇われているということもあり、経営者ほどの決断を迫られる経験や大きな壁にぶち当たるという経験が多くありません。経営者などの大きな責任を持つ立場の方々は、そういった経験の中で「もっとこうしたい、こういうことを成し遂げたい」という想いが生まれてくるのだと考えます。

最後のひとつは『自信がない』という理由が挙げられます。自信があれば、できないことにもチャレンジをしようという前向きな想いも生まれやすいのですが、自分はできない・自信がないという状態では、なかなかこうしたいという前向きな想いが出てきづらいものです。

■ビジョンを描く手っ取り早い方法
描くことができない理由から考えてみると『こうしたい、ああしたいという想い=ビジョン』は、この3つの要素が絡みあって生まれてくるものだと考えられます。

ではその中で、ビジョンを描くために、すぐにできる要素は何か?

上記のことから整理をすると、ビジョンを描くために手っ取り早いのは「知識・情報を知る」ということだと考えます。
経験や自信を得るには、どうしても時間がともないます。一方で、知識や情報は、知りさえすれば、そこから『関心』が生まれ、『問題意識』を持つことにつながり、より早く『こうしたいという想い』につながっていく可能性があります。

■セブンイレブンのロゴから考える『関心』の価値
弊社代表の小宮一慶が、『関心』という点で示唆に富む問いかけをしています。それが・・・

「セブンイレブンのコンビニのロゴの最後のアルファベットのエヌが小文字になっていることを知っていますか?気づいていますか?」

というものです。

ちなみに私は気づいていませんでした。セブンイレブンには何百回と行っているはずなのに、気づいていませんでした。

小宮は言います。「関心のないものは何百回見ても見えていない。頭の中をスルーしてしまう。一方で関心を持つと、頭にフックができてひっかかってくるようになる。」

さらに小宮は言います。「関心の幅の小さい人と大きい人では、見えている世界が違う。だから、問題を認識する力であったり、解決する力が全く違う」と。

関心の幅が拡がっていくことで、まずその情報を認識でき、情報の点と点がつながり線となり、問題意識や問題解決につながっていくということがイメージできます。

小宮は上記のことを鍛えるために、日経新聞を読み、世の中を考察することを勧めています。

そう考えた時に、世の中や経済のこと、国や地域・会社や人の歴史、ものごとの成り立ちについて関心を持ち、関心の幅を拡げるということが改めて重要なことであることに気づかされます。

新聞を読む価値を今一度見直したいものです。


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