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仕事での「感○」とは

知恵のバトン
2022.09.27

皆さまはこの「○」に、どのような漢字を当てるでしょうか。

「お客さまに感動を与える」など、顧客満足を高め、末永い支持という結果を得られるくらいの成果創出を目指す場面で使いますでしょうか。

今回私が着目するのは「情」、つまり「感情」です。

 

昨今、書店のビジネスや自己啓発コーナーを見ると「論理的○○」「ロジカル○○」などのタイトルが多く並び、筋道の大事さが強調されています。自分の考えを深め、それをより正確に周囲に伝えたりするためには大事な要素であることは間違いありません。

他方で「感情」は、「感情的になって怒るな」などと言われたり、感情的な言動を適切に自己管理する「アンガーマネジメント」など、(感情の行き過ぎた発露は、ということでしょうけれど)ビジネスの現場では悪者扱いされることも多いように思います。

 

さて、「感情」は仕事の場面においてすべからく忌避すべきことなのでしょうか。

場面や状況によりますが、論理に「感情」が伴ってこそ、より有効になり得る場面が確かにあると思います。

たとえば何かを実行するために「人を巻き込む」「人を動かす」のときです。

人は正論を言われれば、自分でわかっていても反発の1つもしたくなるもの。論理的に正しいことを伝えただけで思うように動くならば、それはロボットと変わりません。

受け手にとって決定権が自分にあり、自らの判断が起点となっている方がより精力的に動いてもらえるように思います。

また、人はこちらが言ったように動かないからこそ、マネージする面白味があるし、こちらのインプットに対して予見した通りのアウトプットとならない余地があるがゆえに、何か新しいものが生まれる可能性もあるものと思います。

 

「思いも伝える」。

このように書くと当たり前に聞こえるかもしれませんが、論理的に正しければ正しいほど、「こうすべき」となり、受け手の自主性・自発性は置いていかれます。そこに思いの要素が伴うことで、受け手の内発性を引き出して、結果としてこちらの思うように事が進んでいくことも多いのではないでしょうか。

 

前述の場面だけに限りませんが、賢明な皆さまには、「知」と「情」をバランスをもって巧みに用い、相手の「意」を引き出すような、そうした言動を取っていっていただきたいと思います。


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