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ビッグマック・スターバックスのカフェラテからみた各国の物価

知恵のバトン
2024.01.23

2023年を振り返ると、「物価の上昇」が記憶に強い人も多いのではないでしょうか。本記事では多くの国で同じ原材料・調理法で提供されているビッグマック・スターバックスのカフェラテを起点に、各国の物価を比較してみたいと思います。

ビッグマック指数はご存じでしょうか。ビッグマック指数とは、英国の経済誌エコノミストが1986年から算出しており、ビッグマックの値段で各国の物価水準を表す指数です。最新のデータは以下の通りです。
<ビッグマックの値段比較:1993年⇒2023年>
日本:391円⇒450円 ※年明けに480円に値上げ発表
韓国:326円⇒579円
米国:257円⇒792円
日本は30年間で15%しか値上げしていないのに対し、米国では3倍以上の値上げがなされています。韓国では30年前は日本より値段が安かったですが、現在では日本より値段が高くなっています。日本で昨年を思い返すと値上げの年でしたが、少し長い目でみると日本ではあまり物価が上がっていないことを改めて実感させられます。

ビッグマックだけ比較してもサンプルが偏っている可能性もあるため、スターバックスのカフェラテの値段についても日経の記事があったのでご紹介します。23年の日米韓での値段と、一日に買うことができる杯数は以下の通りです。
<スターバックスのカフェラテの値段、一日に飲める杯数>
日本:490円/杯、21杯/日
韓国:550円/杯、27杯/日
米国:770円/杯、30杯/日 ※地域別の値段設定・チップの有無により、店舗ごとにばらつきあり
スターバックスのカフェラテでも、米国が一番高く日本が一番安いです。日本では安く購入できてお得とも考えられますが、ポイントは一日に飲める杯数が一番少ないのも日本ということです。実質賃金が上がっていないことが原因でしょう。その証拠から、2021年の日経調査によると、日本の男女約7000人を対象にアンケートをとった際、56%がスタバのラテを「高い」と回答しています。

日本での値段が世界と比較し安いことは、グローバルでの日本の購買力が低下することにつながります。低価格・高い効率で利益を創出するという考えから、高価格・高付加価値への転換が必要だと思います。値上げした結果を、設備投資・製品開発にあてて付加価値を上げていく、そして賃金も上げていくことを“前提として”考えることがより求められる一年になるのではないでしょうか。


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