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個人の成長 会社の成長

今週の「言葉」
2024.02.08

私が存じ上げている、とある会社でのことです。企業理念として20個程度の信条を定め、社員への浸透と実践を促すため、毎週その中から1つをピックアップし、全社員には週報で振り返りを書かせていました。

信条の一つで「会社の成長・個人の成長」を掲げています。各信条には12行の内容解説文が付き、この信条では、(会社は)個人が目標や夢を持つことへの歓迎や、成長の場を与えることを惜しまないこと、そして、個人の成長が会社の成長を促し、お客さまへの提供価値を高めるのだ、という認識が述べられていました。

趣旨に大いに賛同するところですし、個人と会社の成長のあり方に関して、実際、多くの会社で上記と同様の趣旨を「理念」として掲げておられるようです。

ただし、「理念」(特に端的な言葉)として掲げるからこそ、理念文やその解説文には(考えていることを正しく表現するためにも)注意を払っていただきたいと思います。

お気づきの方もいると思いますが、本コラムのタイトルと、このとある会社では、個人と会社の順序が逆です。

この会社では、「会社の成長」を先にしていました。とはいえ、解説文では個人の成長についての説明から始まっています。たかだか順序の問題と思うかもしれませんが、語句を列挙するスタイルですのでなおのこと、順序次第で受け取る印象も異なってきます。別の見方をすれば、社長など制定者が最も大事にしたい考えやその強度が(実は無意識にも)表れてきていると思います。

とある会社について言えば、社長本人から制定時の様子を聞いていないので実際のところはわかりせんが、商売のあり方を踏まえると「個人」を先にすべきであったと感じています。

なお、「大事にしたい考えや強度」に関して、「個人の成長 会社の成長」にあえて日本語を足すと、順序などの意味合いを感じていただけると思います。本来は、この方が主張は明確になります。

A=個人の成長 B=会社の成長 として(一例)>

BAによってなされる

BAによってこそ、もたらされる

ABがなされる

AこそがBを支える

AがなければBをなしえない


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