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今の時代に人材を活かすカギは、「平等」ではなく「公平」であること

経営のヒント
2024.03.19

大企業だけの話ではなく、中堅・中小企業においても女性や若者はもちろん、シニア層、外国籍などの人材を活かすようになっている企業が多くなっています。その背景には少子化による人材不足がありますから、この流れは強まるばかりでしょう。

きっかけは人材不足であれ、多様な人材が集まり力を活かす企業は、画一的な人材が集まる企業よりは変化への対応力が高いといわれます。これだけの外部環境の変化へ対応するためには、様々な強みや視点を持つ人材の力を引き出し、知恵と力を活かしていくことが必須だからです。

一方で、「多様な力を活かす」ためには、今までの経営の延長ではつまずくことが多いのも事実です。それぞれの背景の違い、性差の違いによるライフイベント等への対応、文化や言語の違い。マジョリティが何も悪気がなく今までのやり方を踏襲しているだけであることが、マイノリティにとっては働きにくい、力を出しにくい環境を作っていることもあります。

そのような働く環境を整えるときに、考え方の軸としてご紹介したいのが、“「平等」ではなく「公平」である”ということです。

「平等」とは、皆が同じ条件の下であるということ。
「公平」とは、機会が同じになるように、必要に応じて一人ひとりに合わせて条件を調整するということ。

次の図で見て頂けると分かりやすいと思います。

左が「平等」、右が「公平」です。右の箱の高さは、力を発揮できる環境をそれぞれの違いを考慮して整えること、を表しています。

「公平」であることの例をいくつか挙げます。
・力のいる仕事の現場で、補助マシンを導入して体格差のある女性や高齢者でも同じような成果を出せるようにする。
・日本語が流暢ではないスタッフにも分かりやすい図解のマニュアルを用意する。
・早朝や終業後に行っていた管理職会議を終業時間内に行うようにし、子育て中の管理職が参加しやすくする。

 一人ひとりが力を発揮する機会を与えられることで、企業の成果にも繋がります。
「公平」という軸を持って考えることが、人にも、企業にも、良い作用を生むのです。
様々な働くルールのなかで悩むことがあれば、ぜひ「公平」であるかどうか、と問い直してみてください。


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