本日はセルフマネジメントについて考えてみたいと思います。
経営者の方でも、そうでなくても、セルフマネジメントはとても大切です。
セルフマネジメントとは何でしょうか。
端的に言えば「自分が決めたことをやり切ること」と言えるのではないでしょうか。
そして、決めたことをやり切るためには、
– やり切る価値のある重要なことを決める
– 決めること(やること)を多くしない
– やる必要のないことをやめる、任せる
– やり切るための時間を確保する
– やり切るための意志力・エネルギーを持つこと
などが必要になります。
セルフマネジメントというと、時間を管理しましょう、運動をしましょう、など、いろいろと方法論はありますが、結局は「自分が決めたことをやり切る」ことにすべてがつながっているように思います。
運動をして、ものすごく健康になったとしても、その体力・エネルギー、そこから出てくる精神力を浪費してしまっていては、セルフマネジメントができているとは言えないでしょう。そのうち、運動そのものが本来やるべきことであったと気付きマラソンなどでものすごいタイムを実現するような方もいらっしゃいますが。
また逆に、やる価値があることを見出し、そこに集中しながらも、体力精神力がなく、継続できない、といった状態も望ましくありません。
特に、経営者の方については、自分で決めたことをやり切ることができるかが、経営に大きく影響します。経営に大きく影響するくらいのことを重要事項として決めて取り組んでいるはずです。
私自身もよく経営者の方とお話をしますが、どれだけ忙しくてもやるべきことが整理されている人と、様々なことに忙殺されていて、優先順位を含めて、時間の使い方が整理できていない人がいると感じます。
また、頭の中が整理されていたとしても、決めたことをやりきれるかどうかはまた別問題です。先ほども申したように心や体のエネルギーや、課題設定の仕方など、やりきるために必要なことは他にもいくつかあります。
経営者や責任のある立場故に、自分だけではどうにもならない様々な方面からの影響があることも事実です。
これらの制約を一つ一つ整理していって、決めた重要なことをやり切ること、これがセルフマネジメントであり、ドラッカーも書籍「経営者の条件」で言及しているように、重要なことをやるためには、まとまった時間が必要です。
時間を確保して、心身ともに健康な状態で、絞り込んだ重要なことに向き合うこと。
スタートとして確保するべきは「時間」であると考えます。
時間がなければ重要事項を考えることも、運動することもできません。
時間を生み出し、時間を主体的にマネジメントしていくことが、セルフマネジメントの良いスタートになると考えます。
時間を生み出すための取り組みや仕組みなど、様々な方への対話やコンサルティングの中で蓄積してきたものがありますので、また別の機会に書いてみたいと思います。
私もセルフマネジメントの渦中にあります。というより、それぞれの方がレベルの差はあれども一生セルフマネジメントの渦中にあると言えるでしょう。
切磋琢磨していく良い人間関係を持つことは、お互いのセルフマネジメントによい刺激を与えることができます。
セルフマネジメントと言うと自分自身に閉じた話に聞こえるかもしれませんが、それぞれに決めたことをやり切ることができるために、組織があるといっても過言ではないでしょう。