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東京駅のごみ箱から新聞用がなくなった

小宮一慶のモノの見方・考え方
2026.07.13

私は結構エコなところがあり、出張などをしたときに読んだ新聞を処分する際には、新幹線の駅で捨てることが少なくありません。それは、新幹線の駅には、新聞や雑誌を捨てる専用のごみ箱があるからです。一見普通のごみ箱なのですが、上部が新聞や雑誌しか入らないようになっており、専用となっているのです。そのように表示もされています。専用なので資源が再生されやすいと思ってそうしているのです。

しかし、先週、愛知県への出張からの帰りの際に、出張先のホテルで朝に手に入れた新聞を東京駅でいつものように専用のごみ箱に捨てようとしたら、新聞・雑誌用のごみ箱がなかったのです。

一か所だけなくなったのかなと思い、別のところにあるごみ箱も探しましたが、やはりありませんでした。それだけ紙の新聞や雑誌を読む人が減ったということなのでしょう。

確かに、通勤の電車の中でも、紙の新聞を読んでいる人は極端に減りました。下手をすれば、同じ車両で私だけということも少なくありません。雑誌を読んでいる人や本を読んでいる人もかなり少なくなっていることも間違いありません。多くの人がスマホを見ています。

私は、経営セミナーなどで、外部環境の変化を知るためには、新聞をよく読んでくださいと話します。それも、自分に関心のない記事でも大きな記事は、リード文だけ、あるいは最初の2、3段落だけでも良いので必ず読んでくださいとお話ししています。関心の幅を広げるためです。

もちろん、電子版で読んでいただいても問題ありません。とにかく、大きな記事の最初の数段落だけでも読んで欲しいのです。それが、経営者が行わなければならない「企業の方向づけ」に大いに役立つからです。

いずれにしても、紙の新聞を読んでいる人は本当に減りました。スマホを見ている人の中には、もちろんそれで、新聞などの情報を得たり、英語の勉強をしている人もいます。一方、朝からゲームをしている人も少なからず見かけます。外見は同じなので分からないのです。

今は、電車の中では、カジュアルな服装もほとんどです。多くの人がユニクロなどのカジュアルウェアにスマホです。それにスマートウォッチです。皆、同じような格好です。以前は、スーツを着て、新聞などを読んでいる人も多くいました。それも日経新聞、読売新聞などの一般紙、地方紙、スポーツ紙、マンガさまざまでした。それが一目瞭然だったのです。スーツもバリっとした高級品もあればそうでない人もいました。良い時計をつけている人もいました。

何を言いたいのかというと、以前は、読んでいるものや服装の違いが外からはっきり分かったのです。中には、そのことでみじめさを感じた人もいたはずです。自分もきちんと新聞を読んで、良いスーツや時計を身につけたいなと思って奮起した人もいたのではないでしょうか。それが、今では、多くの人がスマホを持ち、カジュアルな服装でスマートウォッチです。スマホで新聞を読んでいてもゲームをしていても外見は同じです。それでは、なかなかみじめさを感じることはなく、その結果向上心も湧きにくいのではないでしょうか。

東京駅で新聞用のごみ箱が消えてこのようなことを思いました。

小宮 一慶

 


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