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推薦図書 守屋洋 著『[新訳]大学・中庸 自分を磨いて人生を切りひらくための百言百話』 (PHP研究所)

経営のお役立ち情報
2021.10.29

今週の推薦図書
守屋洋 著『[新訳]大学・中庸 自分を磨いて人生を切りひらくための百言百話』 (PHP研究所)

 

今週の推薦図書は何千年も人が正しいとしてきた古典の中でも、本命中の本命、そして儒教の経典である「四書五経」に数えられる『大学』と『中庸』の解釈本です。筆者である守屋洋氏は言わずと知れた中国古典文学の碩学の一人です。

 

【このような方に特におススメ】
・社会人としての在り方を見直したい方
・リーダーとして人格を高めたいと思っている方
・我が国の近代化を成し遂げてきた、或いは戦後の高度経済成長を支えたリーダーたちの考え方の土台を知りたい方(戦前教育の根幹を知りたい方)
・心の弱さをどうにかしたい!と思っている方
・今週末の選挙で誰に国の政治を任せるべきか、その判断軸を磨きたい方
以上のような方々に特におすすめです。

 

【本書の概略】
本書は、私たち日本の先人たちがどのような思想、価値観を土台にして現在のような豊かな国柄を築いてきたのか、その本質を知るのに大変役立つ書です。世界で最も儒教の教えを国の文化として吸収して独自に消化した日本及び日本人の思想のルーツが「四書五経」と呼ばれる儒教の経典にあります。「四書五経」の「四書」とは、すなわち『論語』『孟子』『大学』『中庸』の4つの経典を指します。一方、「五経」とは『書経』『易経』『礼記』『詩経』『春秋』を指します。これらをまとめて儒教の最も基本的な経典として「四書五経」と呼びます。

 

本書の優れているところは、この四書五経のうち『大学』『中庸』のみならず、その解釈に『易経』『礼記』『書経』などにも触れられ、儒教とはいったい何なのか、その教えのエッセンスを十分に理解できるところです。読みやすい書き下し文と広範囲の経典から解釈を加え、儒教とは何かの共通理解を促進してくれます。本書前書きにもあるように、欧米各国が日本の発展を研究する際、必ずと言っていいほど、その発展の土台には儒教的な精神があったと分析しています。しかしながら当の日本人である我々はその儒教的精神とは何か、現在説明できるか、或いは体現しているか、となると甚だ悩ましいのが実情ではないでしょうか。それは先の大戦における敗戦、それにより戦前教育を否定するプログラム(WGIPと言います)が組まれ、またそうした風潮もマスコミをはじめ先導された経緯が色濃く影響しています。すべてを戻せ、とは思いませんが、後世に残すべき、引き継ぐべき大切なことまで失われてしまったのは残念なことです。このことは松下幸之助さんも昭和50年ごろの著作でも懸念しておりました。

 

本来は学校教育で学ぶべき人間としての正しい在り方、道徳を土台にした生き方、あるべき人間関係の構築の考え方など、結局大人になって世のため人のために仕事をしようとするリーダーが一から学ばなければならない状況になっています。この失われた、或いは「古臭い」「役に立たない」など誤解の多い儒教の教えを本書は100話の平易な文章で解説してくれます。

 

『大学』と『中庸』は、ともに儒教の大切なエッセンスを凝縮した書です。分かりやすく各々を表現すると、『大学』は「修己治人」の言葉に代表されるように修身(身の修め方)を起点にした政治のあり方について、『中庸』は人間の心の土台となる道徳の実践書と言えます。
因みに昔は多くの小学校の校庭におわした二宮金次郎像で薪を背にして読んでいた書が『大学』です。

本を読むことは私たちが成長するために重要な手段ですが、では「何のために学ぶのか?」。そうすると次の問いとして自ずと「何のために生きるのか」という問いが浮かんできます。この問いに向き合うには『大学』『中庸』に触れるのが最適です。是非本書をきっかけに原著にも当たられてみては如何でしょうか。


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