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我々世代にできる日本を元気にする方法 ~若手社員の衝撃的な発言から考えたこと~

経営のヒント
2022.07.01

参議院選挙が6月22日から公示され、各党の党首や候補者が街頭で演説をする姿を見かける今日この頃ですが、それらの話に何とも言えない心もとなさを感じます。

そうした中、我々世代にできる日本を元気にする方法について、若手社員の衝撃的な発言から考えてみたというお話をご紹介します。

 

■新卒入社3年以内に辞めたその後の衝撃

少し前の話ですが、上場会社などで社外取締役などを務めている佐藤総合法律事務所の佐藤明夫氏の講演の中で、「最近の新卒は入社3年以内で辞めた後、他の企業に転職せずにフリーターをやっているという人が増えている」というお話がありました。

中堅・中小企業の経営コンサルタントとして仕事をしていると、若手社員の育成について相談されることが多くありますが、このお話は私の中でなかなか衝撃的なお話でした。

そして直感的にではありますが、ここから次のような仮説を思いつきました。

「多くの若い人が社会人として会社で働くことに価値や意義を感じられていないから、このような事が起こっているのではないか?」

 

そこで私は、若手社員の育成という仕事を行うことも多く、20代・30代前半の方々と話をする機会があることから、早速、佐藤氏のお話の内容が本当なのか実際に聞いてみることにしました。そうしたところ、その若手社員から、さらに衝撃的な以下の話が出てきたのです。

「自分はそこまでではないのですが、僕らのまわりは、働くことに面白みを感じている人はほとんどいないですよ。もっと言えば、人生生きてきて良かった、楽しかったと思えるようなことはないという人がほとんどだと思います。強いて言えば、子どもが生まれたという人くらいですかね。彼女ができるというレベルでは、あまり喜びはありませんね。」
ということだったのです。

これは、私の想像を超えていました。仕事もそうですが、人生という中でもその価値を見い出せていないという人が多いということに大きな衝撃を受けました。

 

そして、さらにこんな話もありました。
「会社に入ってからの仕事をバイト感覚でやっているという人も多いと思いますよ。なので、嫌なことがあれば辞めて、次の仕事場にということを平気で行っているのだと思います。」

 

■この状況をつくったのは誰か?

これらの話を聞いて改めて考えさせられたことが2つありました。

ひとつは、この状況をつくったのは、我々以上の世代の人間であるということ。

そしてもう一つは、この状況を変えていくために、我々世代以上の人間が、今以上に仕事に価値や意義を見いだし、それを体現し、若い世代の人たちにその姿を見せ、その価値や意義を伝え、教えていかなければならないということです。

そしてこれらのことは、「良い仕事に集中する」ということの重要性が大幅に高まっているという事を意味しているのだと考えます。

 

「良い仕事」というのは、弊社代表の小宮一慶が
①「お客さまが喜ぶこと」
②「働く仲間が喜ぶこと」
③「そのために工夫すること」
と提唱しています。

 

お客さまに喜んでもらったり、働く仲間に喜んでもらったりすることで、「自分が必要とされていること」、「喜んでもらえると嬉しいということ」が体験でき、またその体験をしたいと思うようになる。そして、そのために、また努力をすることで、さらに多くの人たちに喜んでもらえるようになる。この繰り返しが働く喜び、やりがいになっていく。という考え方です。

 

※以下については参考として関心がある方にお読み頂ければと思います。

 

■若手社員と接する際に私が伝えていること

上記のことから、私自身は意識して以下のことを伝えるようにしています。

「あなたがいてくれてよかった」
皆さんは、この言葉をこれまでの人生の中で、かけてもらえた経験はありますか?

 

恐らくですが、この言葉をかけられることはそう多くはないと思います。
そして、これからもその可能性がなかなか低い。
しかし、あることを一生懸命やると、この言葉をかけられる可能性が高まります。

それが「仕事」です。

 

目の前のお客さまのために、働く仲間のために一生懸命仕事をしていると、「あなたがいてくれて、本当によかった」という言葉をかけてもらえる機会に巡り合います。その言葉を聞くと、「この仕事をやっていて良かった。ここまでがんばってきて良かった。」と心から想い、またがんばろうというエネルギーが湧いてくるのです。

 

皆さんは、「お客さまが喜ぶこと」、「働く仲間が喜ぶこと」、「工夫すること」の3つのことを体現できていますか?
体現できているとするならば、ぜひ若い方々へその価値や意義をこれまで以上に伝えて頂きたいと思っています。それがこの日本という国を強くすることにつながると今は強く思っています。


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