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横浜経営者合宿と経営という仕事

小宮一慶のモノの見方・考え方
2022.12.13

毎年この時期に行っている横浜での経営者合宿が先週無事終わりました。今年で4回目でした。2泊3日で行う合宿ですが、一番の目的は経営者が一人で自社の「経営」を考えるということです。

 

この点において、「経営」という仕事がある、という認識がまず大切です。

 

経営とは、(1)企業の方向づけ、(2)資源の最適配分、(3)人を動かす、の3つだと私は考えています。とくに、私の経験では、(1)の企業の方向づけが、経営の成否の8割を決めると思っています。

 

方向づけとは、「何をやるか、やめるか」を決めることです。分からない未来をある程度読み解いて、「何をやるか、やめるか」を決めるのは、とても難しいことですが、それをかなり的確にやれないと経営はうまくいかないのです。これは、中小企業でも大企業でも同じです。

 

経営を「管理」と思っている人もいるかもしれませんが、管理は部長まででもできる仕事です。正しい「方向づけ」がされてこそ、管理が活きてくるのです。

 

方向づけに際して大切なことは、「長期でものを考える」ということです。もちろん、短期的な経営計画も大切ですが、長期事業構想が前提になっていなければなりません。未来のあるべき姿から見て、今、何をやらなければならないかを考える「バック・キャスティング」での思考が必要になります。

 

どうしても、目の前の仕事に時間を取られがちですが、目の前の「執行」業務ばかりやっていては、本来の経営者の仕事をやっているとは言えません。中小企業の場合、もちろん、上で述べた「経営」という仕事にだけ専念できず、執行部分の業務もこなす必要があります。20人ほどの会社の経営者である私も同じです。

 

しかし、「経営」という仕事をおろそかにすると、会社があるところで立ちいかなくなることは明らかです。企業を取り巻く環境は、短期的にも中長期的にも常に大きく変わりつつあり、それに対応することが必要なことは言うまでもありません。

 

横浜合宿では、事前に経営者に、外部環境、内部環境、財務状態などの現状の自社の分析とともに、10年後、あるいはそれ以降に自社がどうあるべきか、どういう会社にしたいかということをあらかた考えて参加していただいています。2泊3日の研修期間中だけで、それらを考えるのは無理だからです。そして、セミナーでは、主に他の経営者たちとグループディスカッションをすることで、自社の課題や改善点を考えていただいています。他の経営者たちからも多くのヒントをもらっていただくことも大切です。私との個別面談も随時行っています。夜は、意見交換も兼ねて懇親会です。

 

この合宿では経営者がお一人で参加するのが大原則です。部下と事前に話し合うのはかまいませんが、研修の場では原則一人で自社の経営の問題点や改善点を考え抜いて、それらをもとに、事前に考えてきた自社の中長期、ならびに短期の経営計画を再考してもらいます。

 

来年2月には、経営幹部を含めた合宿を行う予定です。2020年まではグアムで行っていましたが、来年は沖縄で行います。ご自身で考えた計画を、幹部と共有するとともに、衆知を集めて、その実行計画を立てるための合宿です。グアムで行っていた時には50名ほどのお客さまのご参加でした。「経営」ということをテーマに、沖縄でも皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。


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