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吉野家の牛丼は、キン肉マンが食べていた頃の牛丼より高いのか、安いのか

知恵のバトン
2023.08.22

624日日経新聞朝刊20面で「米国産牛肉5割高 67月、干ばつで供給減少 対日価格 牛丼各社 負担増す」という記事がありました。

 

以下、記事の冒頭からの抜粋です。

「米国産牛肉の対日価格が上昇した。このほど決まった67月生産分は2022年末時点と比べて5割高い。干ばつで生産が減り、現地生産者は顧客に値上げを打ち出していた。値上がりは長期化する見通しだ。」

 

ここで影響が懸念されるのが吉野家さんを始めとした牛丼屋です。牛丼の調理で使うタレに最も合うのが北米産の牛肉とのことで、BSE問題で北米産の牛肉が使えなくなった2004年には牛丼の販売が中止されました。今回も、牛肉高騰は牛丼屋各社に影響を与える可能性があり、既に21年、22年と値上げしていますが、一段の値上げに踏み切るかもしれません。

 

さて、私が一番はじめに吉野家さんを意識したのは、80年代に流行した漫画「キン肉マン」(1979年~)です。キン肉マンは、本来はキン肉星の王子でありながら、地球で貧しい生活を送っていた為、「安い、はやい、うまい」の吉野家の牛丼が好物でした。

 

キン肉マンが「安い」としていた頃の吉野家の牛丼はいくらだったのでしょうか。

1979年の牛丼()350円でした。但し、これは当時の額面ですので、現在の貨幣価値だとどの程度の価格なのか確認する必要があります。少し調べると1979年の大卒初任給109,500円は現代の価値で145,952円とのことですので、現在の貨幣価値は対1979年で約1.3倍となります。そうすると、350円は概ね現代の455円位となります。

 

それでは、現在の吉野家の牛丼()の価格はいくらでしょう。これが税抜で408円、税込で448円となります。概ね、キン肉マンの頃の牛丼の価格と、現代の価格は大きな差はないと言えそうです。

 

しかし、今後は牛丼の価格が突き抜けて行く可能性があります。冒頭にあったように米国の牛肉が高騰しているのに加え、円安が進めば更に輸入価格が上がることになります。そもそも米国のインフレ傾向は、長期的に牛肉価格が高止まりする懸念があります。

 

もう少し注視が必要ですが、そのうち、牛丼はキン肉マンが貧しかった頃に食べれていた「安い」外食ではなくなるかもしれません。


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