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経営人材は勝手に育たない

今週の「言葉」
2024.02.21

ある一代で上場企業をつくられた経営者の方がお話をされていたことです。
弊社でも、「経営」と「執行」は違うことであり、分けて考えなければならないとお伝えしています。

現場の皆さんが日々されている仕事は「執行」です。目の前の課題に対し行うべきことを高いレベルで行う「執行」の力は、ビジネスパーソンとしての基礎力からマネジメント力までのスキルであり、業界や自社、自分の専門領域の専門性なども含まれるでしょう。

経営者の方は、創業者の方はいうまでもありませんが、事業を承継された経営者の方々も執行部分を理解したうえで、「経営」の仕事をしています。

では「経営」とは何か?上記の言葉をおっしゃった経営者の方は「決断と実行の繰り返し」と表現されていました。

経営において必要となる力にはどのようなことがあるでしょうか。
自社を客観的にみる目、それもお客さまや外部から見る目を持ち、外部環境の変化、お客さまの変化に敏感であること。自社の強みを引き出し作り上げること。それをお客さまへ付加価値をつけて届け、利益を上げるビジネスモデルをつくり続けること。組織がうまく回り、社員が成長するための仕組みや仕掛けを作り、実行すること。会社の状態を判断し事業を健全に経営するための財務の理解、経営計画をつくる能力。
そして何よりもリーダーシップ、経営者としての姿勢。
これらの力のうえに、「決断と実行を繰り返す」ことが経営といえます。

 この「経営力」は経営者だけに求められるものではありません。企業の「経営」に携わる、役員や企業によっては部長クラスの方など、いわゆる経営幹部にも必要な力です。

 前出の経営者の方は、「執行」人材でいくら優秀でも、そのままでは「経営」人材にならないと実感され、自社内で次世代の経営人材を育てる「ジュニアボード」(次世代による経営会議)をご自身で始め、実際に成果を挙げておられます。

 「経営」の仕事のためには、知っておくべきこと・学ぶことがあります。
経営者自身が学び続けることはもちろん、経営幹部や、将来の経営者・経営幹部の方々を育てていくためにも、経営視点を持つ人材の育成を計画的にされることをお薦めします。
経営者が経営について伝える場を持つことは前提として、外部の場を利用することもよいでしょう。弊社でもこのような考え方から後継者育成や幹部育成に力を入れています。

 企業の成長、将来の事業承継は、「経営」人材づくりから。
「執行」を担う現場人材の育成に加えて、是非考えて頂ければと思います。


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