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強引な高市内閣の政権運営・・・皇室典範改正、副首都法を考える

小宮一慶のモノの見方・考え方
2026.07.27

高市内閣に対する支持率が急落しています。毎日新聞の調査では40%程度まで、他社の調査でも軒並み10%程度落ち、50%程度まで急落しました。

その背景には、皇室典範改正などに見られる強引な政権運営があります。とにかく改正ありきで、十分な議論がなされているとは思えません。

日本国憲法第一条には、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する国民の総意に基づく」とあります。憲法第一条に天皇のことが書かれているのは、日本国憲法は戦前の大日本帝国憲法の改正というかたちで作られたからです。(ちなみに大日本帝国憲法第一条は「大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス」です。)

日本国憲法第一条の「この地位は、主権の存する国民の総意に基づく」とあるのは、戦前には統治権が天皇にあったということから、新憲法では、主権は国民にある、つまり国民主権を宣言しています。

さらには、天皇の地位はその国民の「総意」に基づくものだということを示しています。

皇室典範は、その天皇や皇族の範囲を決める役割を担った法律ですが、今回の皇室典範の改正では、皇族の範囲が拡大されました。

天皇がその中から選ばれる皇族に属する方々がどんどん減っていく中で、その数を確保することは必要なことだと考えますが、その議論があまりに急だったという気がします。

とくに「女性天皇」について、世論調査では国民の7割ほどが賛成であるのに、その議論はほとんど行われませんでした。天皇は男系男子に限るのか、女性、女系も認めるのかというのは、賛否いろいろな意見があると思いますが、大切なことは、「国民の総意」に基づいた地位である天皇に関して、もっと議論がなされなければならないと私は考えるのです。

さらに、副首都構想に関しても、国会を延長してまで議決を行いましたが、これも強引だと感じました。

自民党が連立を組む維新の主張を高市内閣が受け入れたものですが、副首都となる条件のひとつに、副首都となる都道府県が、東京都と同じ「特別区(東京は23区)」を置いているという規定があります。現状、東京都以外に特別区はありませんが、維新は、大阪都構想で、大阪府から政令指定都市である大阪市、堺市をなくし特別区を設置し「大阪都」としようと考えています。

維新は、今後大阪府民に対し、副首都になりたかったら大阪都構想に賛成しろと迫るわけです。

私は副首都を置くことに反対ではありませんが、今回の法律の制定は、大阪都ありき、もっと言えば大阪都を作るためのやり方で、これはあまりに強引で策を弄していると思います。

松下幸之助さんは、『道をひらく』の中で、策を弄することを戒めておられます。いずれにしても、副首都の問題も国会を延長してまで拙速に決めることではなかったと考えます。

強引さが目立つようになってきた高市政権ですが、ガソリン補助金や食料品の消費税減税に関しても大きな問題があると私は考えています。経済のお話はまたの機会にしたいと思いますが、高市氏の政権運営には注意が必要です。

小宮 一慶

 


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