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自分の姿勢を正す

小宮一慶のモノの見方・考え方
2026.10.09

先日名古屋市内の顧問先さんを訪問しました。もう長い間の顧問先さんで、病院さんです。理事長はじめその病院のドクター数名と知り合いの病院の理事長などが参加されて、当社で作っている景気指標などをもとに、主に経済や政治などの話をしています。

1時間半ほどの講義を終えた後、いつもご丁寧に病院の入り口まで見送っていただくのですが、後日、その顧問先さんの理事長から私宛にメールが届きました。

そのメールの内容は、見送っていただいたドクターの中に整形外科の先生がいらっしゃり、その先生が私の歩き方を後ろから見ていて、私の身体が少し傾いているとのことを連絡してくださったのです。そして、頭を肩の上に載せるように立って歩くと姿勢が正しくなるとアドバイスをしてくれました。

自分でもあまり姿勢は良くないなと感じていたのですが、そういうふうに指摘していただくと、それ以降意識するようになり、今では、頭を肩の上に載せて歩くことに気をつけています。気のせいか、歩き方も少し良くなった気がします。

一方、身体の姿勢や傾きは、人に見てもらったり、鏡を見ることで分かることもありますが、自分の心のゆがみはなかなか見つけにくいものです。心を映す鏡は簡単には見当たりません。他の人から、「あなたの考え方は少し違うのでは」と指摘されると、むしろ、反発を感じることも少なくないでしょう。

やはり、自分の心の状態や考え方がおかしいかどうかは、自身で「反省」するしかないのではないでしょうか。

そのためには、2つ必要なことがあると考えています。ひとつは、基準が必要です。身体なら、曲がっているかどうかはある程度客観的に見ることができます。鏡を見ても分かりますし、先ほどの私のように、他の人に見ていただくことでも可能です。

しかし、心の場合は、なかなか難しく、自分で自分の心の状態を判断する自分なりの基準がいります。私の場合は、東京にいるときには、寝る前に必ず松下幸之助さんの『道をひらく』を読んで寝ます。121の短い文章があるのですが、それを2つか3つ読みます。そのような読み方をしていると出張の多い私でも年に5回は同じ本を読めます。これまでそれを37年間は続けています。私の基準です。それ以外に、私は他の人にも「何千年もの間多くの人が正しいと言ってきたことを学ぶこと」をすすめていますが、自身でも儒教や仏教の教えも学ぶようにしています。

そして、もう一つ重要なことは、素直で謙虚でいることです。そうしないと、自分が間違った考え方を持っていても、正しい考え方を受け入れることができないからです。

常に自分が素直か謙虚かを反省するのですが、その際に私が注意しているのは、「自分は素直ではない」と思うようにしていることです。自分が素直だと考えていると、素直さが伸びなくなります。自分が賢いと思うと勉強しなくなるのと同じです。素直でないと思っていれば、素直になろうという気持ちになります。

いずれにしても身体の姿勢とともに、いつも素直に謙虚に自分の心の姿勢も振り返ってみたいものです。

小宮 一慶

 


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